睡眠はいろいろな環境要因に影響を受けますが、中でも温度・湿度は睡眠に大きく影響をするため、寒い冬と高温多湿になる夏は、睡眠が妨げられることがあります。
体温が下がることで眠りやすくなる
赤ちゃんが眠たくなると手足が温かくなるように、私たちの身体には体温が下がると眠りやすくなり、高い時は起きて活動するようなしくみがあります。そのため、大人でも就寝する1時間前くらいから皮膚温、特に手足などの末梢の皮膚温が上がり、放熱が促されます。この放熱により深部体温(身体の中心の体温)が低下。入眠するとさらに発汗して体温は低くなります。このような深部体温のリズムは睡眠の質を高めるカギとなりますが、過ごしやすい春や秋に比べ、高温多湿になる夏と気温が下がる冬は放熱がうまくできなくなり、眠りの質が低下することがあります。
夏は睡眠が短くなる傾向が
夏は多くの人が寝苦しさを感じ、睡眠が短くなる傾向があります。夏は皮膚温が上昇しますが、周囲が高温多湿なためにうまく放熱できず、深部体温も下がりにくくなります。その結果、寝つきが悪くなったり、寝ついてもすぐ目が覚めてしまうといった状態になり、深い睡眠とレム睡眠が減少します。また、朝も陽が昇る時間が早いため、早朝から深部体温が上がりやすく、太陽の光刺激で早朝に目が覚めやすくなります。
夏の寝不足を解消するためには、エアコンをうまく利用するなどして、眠りやすい環境をつくることが必要になります。
冬の夜は、足先だけでなく、おなかや首も温めて!
一方冬は、日中の活動量が減ることや日照時間が短いこと、気温が低いなどの影響で、眠りの質が低下することがあります。
寒さや冷えで末端の血行が悪くなると皮膚温が上がらず、放熱がうまくできなくなり、やはり深部体温が下がりにくくなります。そのため、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなることがあります。また、寝具などの間違った使用法により寝苦しくなることもあるので気をつけて。冬の朝は、気温が低いことからなかなか起き上がれず、日の出も遅いため光刺激も受けられず、目覚めも悪くなります。一般に冬は睡眠時間が長くなる傾向がありますが、これは動物に見られる冬眠体質が人にも残っているためとも言われますが、このような眠りの質の低下を時間で補っているとも言えます。
冬については寝床内とトイレ・廊下との気温差が大きく、それが血管や心臓に負担となることがあるので注意が必要です。特に体温調節機能が低下し、トイレも近い高齢者は要注意。


