"Smart nap"  日常のパフォーマンスを向上させる、新しい習慣。

お勧めしたいのは、昼休みの仮眠 ( nap ) の習慣化である。

20分以内の短い昼寝を、昼休みの後半に取る事を習慣付けたい。

 

「一日が2度スタートする」といったら大げさだろうか。スッキリして、午後のクオリティが高まる習慣だ。90年代なら "Power nap" と名付けただろうが、今の感覚から言うと、「スマートに日々をこなして行く」というイメージで、断然 "Smart nap" である。学生のころ授業中に居眠りした時、たまに「超」がつくほどスッキリ目覚めた事がないだろうか。そんなnapを再現したいものだ。

 

ヒトには一日に2回、眠気のピークが現れる。最も強い眠気は、だいたい午前4時ごろ、つまり夜中である。そして、日中にも午後2時ごろに眠気が現れるのだ。この日中の眠気のピークは「昼食後の眠気 (post lunch dip)」と呼ばれ、一昔前までは昼食の消化に関係づけて考えられていた。しかし最近では、この眠気はお昼を抜いても現れる「生体リズムに影響された、第二の睡眠期」と考えられている。昔から人々はこの時間帯を、シエスタや、3時のティータイムなどでゆったりと過ごして来たのだ。「お昼を食べたから眠いんだ。」という事なら根性で頑張るという選択肢もある。しかし「逃げられない『生体リズム』の影響」ならスマートに対処したい。ちなみに脳研究の分野では、アメリカ航空宇宙局の研究から、「26分の昼寝でパイロットの能力が34パーセント以上向上することがわかった」という報告がなされている*

 

コツと注意点をいくつか挙げてみよう。  

 

1.   長く眠り過ぎない事。深い睡眠に入ると、起きるのもツライし、起きた後もなかなか調子が上がらない。分刻みで神経質になる事はないが、「実際に眠っている時間は20分以内」を目安に。特に若い年齢では、20分を過ぎると睡眠段階が3段階(徐波睡眠という深い睡眠)に移行してしまう場合が多い。この手前で引き返すのがコツだ。

2.   シエスタなどの習慣のない日本で昼寝を習慣化しようと思うと「現実的には昼休みに」という事になる。出来ればオフィスなどの照明を落として、ゆったりとくつろいだ姿勢で napしたい。僕は「椅子でゆったりと。」からスタートしたが、大切さを認識するにつれて、 ①ハンカチを目にあてて(アイマスクの代わりに)②靴を脱いだ足を小さな台に乗せて(リラックス)③nap前にコーヒーを(目覚める頃、丁度カフェインが効いてくる)④携帯で目覚ましをセットして(安心して眠る為に)と、徐々に環境を整えてきた。将来的には "Smart nap" を前提としてオフィスチェアを選びたいと考えている。

3.   本格的な昼寝として、1時間以上寝てしまうと夜の睡眠の質が落ちてしまう可能性がある。あくまでもnap (仮眠・うたた寝)にとどめておきたい。それから16時以降の睡眠も夜の睡眠の質を落とす可能性が高い。16時を過ぎたら、夜本格的に眠るまで睡眠は我慢しよう。

Kenji Oishi 睡眠改善インストラクター**

 

注)このコラムでのアドバイスは、基本的に健康な方を対象としています、何らかの持病をお持ちの方は、必ず医師にご相談下さい。

*  ブレイン・ルール (ジョン・メディナ 著 小野木明恵訳 NHK出版)より引用

**「睡眠改善インストラクター」は、日本人の睡眠の改善を目的に設立された非営利団体「日本睡眠改善協議会」が「睡眠に関する正しい環境と生活習慣のアドバイス」の実施を目的に育成するインストラクターです。

 
  • feedを購読
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • twitterでつぶやく
  • deliciousにブックマーク

関連記事

新着記事

smart sleep メールマガジン

いつでも、どこでも。携帯電話メールアドレスもOK。

登録 削除
 
Powered by ACMAILER